ダイヤモンド価格【海外市況概況(1月15日)】
香港の市場は相変わらず静か、中国は旧正月洋在庫注文はほぼ完了、
インドはダイヤ原石供給は引き続き制限
香港:
◆香港市場は引続き静かな状況。全体的な需要低下に伴い、比較的需要の多い商品や新しい商材も供給不足気味。そのような状況下、SIの商品需要は根強く、仕入価格を調整するためより低いカラーグレードの商品を扱うバイヤーもいる。USドル為替相場は円安が更に進行し一時89円をつける場面も見られた。一方、人民元、インドルピー相場ともにドル安傾向だが、ダイヤ価格には大きな影響はない模様。
中国:
◆ダイヤモンドディーラーや宝飾品卸売業者は、経済成長により消費者支出が促進されると2013年の見通しについて楽観視しているものの、2月の旧正月に向けた売上向上への期待は比較的低い模様。旧正月に向けた在庫注文はほぼ完了しており、卸売業者は最終的な在庫補填に目を向けている。価格志向の消費者による0.30~0.40ct、SIの商品需要が堅調に推移している。香港上海銀行(HSBC)発表の経済予測によると、2013年の中国経済は現在の穏やかな回復傾向を維持し、GDP成長率は8.6%増前後にまで回復すると予測。中国の世界経済に対する主導的役割はさらに強化されるとの見方がある。
インド:
◆研磨石の国内需要はやや軟化しているが、サプライヤーは現行価格を維持している状況。バイヤーは緊急な商品仕入れを必要としていないため地元での取引は軟調だが、中国などVS-SIの「GIAdossier」対象商品の需要は根強い。ディーラーは数週間後の中国の旧正月とバレンタインデーでの需要増加を期待しているが、11月の休暇期間での生産減少により研磨石の供給量が不足している。市場への原石供給は十分にあるが、取引は引続き制限されている。