ダイヤモンド価格【海外市況概況(12月27日)】
インド・香港はクリスマス休暇で市場は静か、中国は2月の旧正月に向けて売上向上に期待
◆インドは研磨石の国内需要が軟化する中、クリスマスを前に外国人バイヤーは非常に少なく取引は弱含みで推移している。少量の新しい研磨石が市場に投入され始めているが 需要のあるSI クラリティの供給は少ない。市場への原石供給量は十分にあり取引は安定しているものの、ディワリ/結婚シーズンで休憩中のワーカーもいて研磨工場はフル稼働していない。
◆中国の卸売取引は安定しているが、バイヤーは多量の在庫増加が出来るのを抑えている状況。小売業者は需要期である2 月の旧正月に焦点を絞りつつ、クリスマスから新年にかけての今後 2 週間の売り上げ向上に期待を寄せている。
2013 年の中国の経済成長見通しは楽観視されており、第1四半期の宝石需要の向上が期待されている。ラウンドよりも魅力的な価格でオファーされるファンシーシェイプへの関心が高まる中、GIA鑑定書付の0.30ctから1.10ct, D-H, VS-SIの商品に根強い需要が見られる。
◆香港はクリスマス休暇の影響でマーケットは静か。しかし、一部に前向きな動きもみられ、0.5ct未満のハイカラーVVSに少し需要がある感じがするが、商談では条件が折り合わないケースも多い。0.3ct以上のG~J・VS1~SI1レンジはやや供給不足気味な感じ。USドル為替は円安が進行し、今年初め以来安値をつける。人民元、ルピーの為替の影響はない模様。
◆アントワープでアルジョブダイヤ(サイトホルダー)の商品が銀行差し押さえになった件に関しては、アルジョブダイヤに信用不安があるということではなく、「銀行側が要求する情報開示をアルジョブ側が応じない為というもの」の模様。