海外市況情報

ダイヤモンド価格【海外市況概況(12月4日)】

インド市場ではDiwali休暇が明け、研磨業者が営業を再開。

◆インド市場は、Diwali休暇後多くの会社が営業を再開し、研磨石取引は通常の状態へ。国内バイヤーはルピー建金価格に反映された変動的な通貨に警戒感。ディーラーは研磨業者の長引く休業によりSIなど低グレード商品が不足することが予想されるため、新たな研磨石が市場に投入されることを望んでいる。
今週、研磨業者の営業再開が期待される中、原石取引においてSIなど低グレード対象商品の取得は一層難しくなっている模様。

◆中国では、一部小売業者がクリスマスを見据えて消費が減少するこの時期に、米国の感謝祭における販売促進方法を取り入れ消費の前倒しを狙っている。宝石商は2月中旬の旧正月の販売見通しについては楽観的であるが、中国全土に広がる景気後退の波は、宝飾品取引に影を落としている。ただしバイヤーが在庫積み上げを避ける中、0.3ctから1.10ct、D-H、VS-SIなどGIAの鑑定書付のラウンド需要は堅調に推移。1ct以上の大粒高品質石は需要が見出せない状況下、品質による価格帯の細分化が進み更なる価格低下が懸念されている。

◆香港マーケットは先週に引き続き低迷。メーカーはクリスマス向け商品の納品で一段落。宝飾品小売大手の周大福の上期決算は売上高が+7%、利益は△33%(前年比)の増収減益になり、六福も同期間売上は+7%、利益は△23%であり、利益悪化は両社共にコスト増がその理由、売上高伸び率は前年の70-80%増から急減速している。為替相場はゆるやかな人民元高の傾向が続いており、中国人バイヤーは心理的に買いやすい環境。ダイヤモンド価格は全体的に弱含みに推移している。

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