ダイヤモンド価格【海外市況概況(8月28日)】
ダイヤモンド消費を牽引してきた中国景気の減速懸念が高まる!(一部は回復気味)
◆中国市場は、8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が47.8と、2008-09の金融危機以降極めて低い水準まで低下、ダイヤモンドの消費を牽引してきた中国の更なる景気減速懸念が高まっている。ダイヤモンドジュエリーの消費が低迷する中だが、ラウンドの0.3ctから1ct、VS-SI、トリプルEXの需要は堅調。
◆香港市場は、夏休みが明けつつあり若干の動きが出てきた。ポインターは0.3ct、0.5ctのSIクラスの値頃感のある商品に動きがあり。1ctに関してはVS2以上の動きが鈍く、またトリプルEX以外は敬遠気味。
◆インド市場は、SI-I1の需要はあるもののVVSの価格は引き続き低調。また研磨業者の選別仕入が加速し、原石取引は先週よりさらに減退。資金難に直面している会社の存在の噂は絶えず、27日(月)に終了したムンバイ展示会(IIJS)は、初日入場者数は明らかに前年より減少、価格調査に関心が集中し予想していた通りの低調さで終了した模様。
◆アメリカ市場は、市況の低迷から卸業者は有利に仕入れするため、現金買いによる圧力と価格が安定するまで在庫にするより買い急がず様子見の姿勢でいる。 コマーシャルグッズと呼ばれる売れ頃の商品であるSI以下や変形物は底堅い需要がある。 ドルベースの売り上げは対前年比では同じようなものであるが、ボリューム的には2011年同様低水準となっている。 一般的消費者やデイーラーは予算が限られるため低品質や小粒物にシフトしている。 小売業者は夏の結婚シーズンを通して結婚指輪やブライダルラインを重点的に押しすすめている。
◆来週のデビアスサイトは、数量が減り約390億円規模。値段が下がらねば半量が引き取り拒否される見込み。ロシアも供給を減らしている。鉱山会社による供給削減という人為策が研磨石価格を上げることになりそうにもないことから、研磨石需要は不安定。