ダイヤモンド価格【海外市況概況(7月2日)】
相場下落に注意!
◆香港市場は軟調。 6月の香港フェアは本年に入り15%程度下落したインドルピー60台への下落の影響でインド人バイヤーが弱気で少ないことも影響しダイヤ市場回復への期待に応えられなかった。 G-H, VS-SI, 3EX は品不足でもあり底堅い需要があるが、VVSは弱含みで推移している。大粒のグレイドの高い物や蛍光性が強い物、インドルピーが安く逆輸入している物もあるが癖あり商品が多く海外では換金できない状況になりつつある。インド人はダミー会社やペーパーカンパニーなどマルチナショナル的動きで多種多様な会社名を使う上、日本の業者に日本人名を使い換金するとのうわさもあるので注意。
◆中国人バイヤーは市場の軟化に伴い在庫構築のための仕入れに慎重な様子。 香港フェアでは価格を保持しているサプライヤーの売上げ予想を下回る結果となった。 一方一部大手中国人バイヤーはNJPダイヤオークションでも億円単位の仕入をした業者もいた。 市場全体が弱含みの状況下0.30-0.40ct, G-J, VS-SI, 3EX需要が堅調。 季節的に需要期ではないことを考慮すると小売は安定している。
◆インド国内での取引はルピー下落の影響を受けスロー。 品不足の影響もあり人気のあるSI及びより低いグレードの商品には依然強い需要がある。 原石価格の高騰によりマージンが低く流動性がタイトな状況下、ルピー下落の影響を受け原石取引は軟調。 研磨業者は減産体制を継続中で、原石研磨よりも研磨石の取引に注目している状況。 スラトのダイヤ製造業の大量解雇が懸念されている。
◆下落に注意:インド経済をはじめ新興国から資金が流失している。インド経済も悪く金の輸入課税も8%にアップしている。銀行も資金がタイトで原石を研磨しても利益が出ない 大手ダイヤ研磨工場は資金タイトなためリストラに入るかもしれない。中国市場も経済不安やシャドウバンク問題もあるが宝飾業界のみで見れば中長期的には中国市場は成長性は高いと思われる。目先ダイヤ価格の下落がうわさされている。