ダイヤモンド価格【海外市況概況(2月5日)】
香港と中国は旧正月を控え市場は静か、インドは結婚シーズンで宝飾業界の需要が堅調
◆香港では香港・中国の旧正月を控え、市場の動きは穏やかだが、G-I、VS-SIには底堅い需要があり品不足の状況が続いている。
1月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は、中国国家統計局発表の数値が50.4、HSBC発表の数値(季節調整済み改定値)は52.3と、共に景況の改善・悪化の分岐点となる50を上回り、緩やかな回復を示している。国家統計局は1月のPMIについて、内需向けの製造業は特に好調だったが、電子機器など輸出関連セクターは不振と説明。中国の景気回復が、外需によるものではなく、増加する国家投資と底堅い個人消費という内需が主導しているとの見方を支える内容となった。USドル為替相場は92円台に突入し、円は2年7か月ぶりの最安値となる。USドルは、対香港ドル、対人民元でもみ合う展開。一方インドルピーは53Rs台前半で推移している。
◆中国では、小売業者の大型連休向けの商品仕入が完了したため卸売市場は静か。ディーラーは先を見越し需要のある0.30-1.10ct、D-H、
VS-SI、トリプルエクセレントの商品を探しているが、数が限定されているため多量の仕入は難しい状況。大型連休での売り上げ期待は最近の上向きな経済見通しを受け楽観視されている。
◆インド市場ではSI需要の増加を受け、研磨石の取引は安定している。原石市場ではSI不足により対象となる原石価格が強含みで推移している。中国などの宝飾業者の商品在庫は十分であるため「dossier」需要に一服感が見られるが、結婚シーズンによる需要が堅調であり宝飾業界には活気が見られる。