ダイヤモンド価格【海外市況概況(7月24日)】
ラパポートペアシェイプ価格を値上げ、CVD合成ダイヤモンドの混入被害増加
◆ラパポートがファンシー・シェイプ価格0.79~.2.99ctの値上げを発表。7/5の値下げに対するディーラーからの不平不満に対処したもの。一般にファンシー・シェイプは重量歩留り重視のため魅力的な商品が少なく、値上げは形状の良い一部の商品が対象。基本的には日本に過去輸入された変形ダイヤは、形が悪いものがほとんどで上記に当てはまる物は国内には少ない。
◆マーケットはラパポート・ラウンド価格の再下落の警戒感から引き続き様子見状態。 1ctアップD~F、VVSの市場価格はさらに下落、底値を探る展開。
◆反面、国内ではブライダルを中心に0.25ctが堅調に推移。 0.3~0.5ct、SI価格も実需を反映し比較的安定しているものの、流通量は少ない。
◆インド6月度研磨石の輸出は金額ベースで前年度35%減、輸入は85%の減であった。
◆香港マーケットは先週同様に低調。 中国の4-6月GDP成長率が前同月比7.6%と約3年ぶりに8%を下回り、中国景気への減速懸念が強まる。 中国人バイヤーの買い意欲減少、夏以降の需要改善に期待したい。
◆CVD合成ダイヤモンドの混入被害がインドを中心に増加。 在庫処分を装い通常価格より低い価格で合成ダイヤを販売するケースや、鑑定書付ダイヤがCVD合成ダイヤと入れ替えられるなど手口も巧妙化。ラパポートは、多量のCVD合成ダイヤモンドが未開示でマーケットに流れていると警鐘を鳴らしている。 インドでは、CVD防止対策のため、業界団体の代表者による委員会が設置された。
◆DTCの7月サイトは一律に値段を3%下げたが、サイトホルダーは引き取れば損失が目に見えているので依然として引取りを拒否している。 当月サイト規模は推定330億円(引取拒否前の時点で)。DTC今年度上半期売上高は、約2600億円、前年比14%減。利益は同47%減。